イイモノ

栞子さんのバックグラウンドを知って人間味を感じる

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ビブリア古書堂の事件手帖2 〜栞子さんと謎めく日常〜
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ちゃんと人間臭い人だと分かって一安心。

古書をストーリーにうまいこと絡めて物語を構成するのが、毎度ながらすごいなぁと思って読んでいます。物語とリンクさせるという点もすごいですが、何も本の内容がストーリーに絡んでくることだけがすごいわけではありません。本が出版されるに至った経緯や著者のエピソードなど、本にまつわるエピソードが絡むのが何より面白いと思います。第2巻でいえば、時計じかけのオレンジにまつわる結末の有無。司馬遼太郎の処女作。本の内容よりも、本にまつわる薀蓄が毎度すごいよなあと思います。

本のこととなると饒舌になるが、普段はしどろもどろで人見知りが激しい美女。巨乳。ものすごい記憶力と洞察力を持つという、なんとも都合のいいキャラクターだよなというのが、1巻読んだ時からの印象で、それは2巻を読み始めても同じでした。しかしこの2巻を読み終わるとそれも変わります。栞子さんの人間臭い面が見えてきて、ちょっとだけ好きになれました。

2巻は栞子さんのバックグラウンド、お母さんに対する思いが明らかになります。本のためなら何の躊躇いもなく後ろ暗いことをやってのける母親が嫌いと言いながら、自分のやっていることも何も変わらないと独白する栞子さん。その感情からか、自分を捨てた母親が残した一冊の本を開きもせずに処分してしまう。しかし、その本にもしかしたら何かメッセージが記されていたかもしれない。それを確認したくて、自分が処分した本を求めて同じ本を買い集める。なんだかその行為が妙に人間味にあふれていて、栞子さんへの印象がずいぶんと変わりました。

1巻で感じた引っかかりは現実味のなさでした。こんな都合のいいキャラいねえよっていう、そんな反感でした。この巻を読み終わることで、ようやくその違和感が和らいだように思えます。

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