インバスケット実践トレーニング読んでみた感想

インバスケット実践トレーニング
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半分越えたあたりから面白くなってきた

なんか「インバスケット思考がすごい」なんていう話を聞いて読んでみました。

インバスケットとはなんぞや

インバスケットとは架空の設定のもとで、多数の案件をより高い精度で処理していくというビジネスゲームなんだそうです。

あなたはABC株式会社の営業部の部長で、部下が5人います。会社の売上は徐々に低迷してきています。今、あなたの手元に起死回生をかけた製品のサンプルが届き、部内でどのような販売方法をとるかの検討会議を行っている最中です。部下からは量販店でのイベントを開催して販売する、テレビ通販で販売する、駅前で無料サンプルを配るといった案が出てきています。あなたならどうしますか?

と、たとえばこんな感じでしょうか。

そういう設定のもとにおいて、山積する案件を効率よく処理していく。そうすることでものごとの優先順位をつける力だったり、意思決定する力だったりを測定して、自分の癖を知ることにより実務に活かしていこうぜというもののようです。

序盤はちょっとつまらなかった

提示される設定、選択しの中から何を選ぶか。無難そうな選択しを選ぶとそこまで大きく外れてはいないので、あまり面白みがありませんでした。

そもそもいきなり選択肢を見るのではなく、自分で考えた上で読み進めという指示があるにもかかわらず、私はさくさく読み進めていきました。ある程度は考えますが、「こんなかんじかな」という直感で答えをだすか、「これはないだろ常識的に考えて」と消去法で出した答えが想定回答と大きく外れていなかったからです。

解説を読みながら「ふーん、そういうこと考えるのか」という感じでした。

中盤からだんだん面白くなってきた

中盤過ぎて自分の選択と想定回答とが相違しだしてくると、だんだん面白くなってきました。「なるほど、そういう考えがあるのか」と、意外な発見を見出すと途端に面白くなってきます。

たとえば、会社で取り扱っている商品の仕入先に、薬こと法違反の容疑で捜査が入ったというニュースが入ったというシチュエーションです。これからその仕入先の商品を、テレビ通販で販売する予定なのです。販売予定の商品は、薬こと法違反の疑いのかかった商品とは別のものですが、あなたはいったいどうしますかという問題。このまま販売するのか、それとも急遽取りやめるのか。上司とは連絡がつかないため、あなたが判断するしかありません・・・なんていう場面で、どう考えどう対応するのか。

「いやいや、情報少なすぎるやん」と思うのですが、現実にありうる状況です。緊急を要するが、自分では判断つけれないけど、何とかその場を凌がなければならないなんてよくあることです。

何の問題もないかもしれないし、そのまま予定とおりに行ってしまうのか。いやいや、もしかしたらこの商品にも何か違反があるのではないのか。そもそも薬こと法違反で捜査の入ったような会社の商品を売ること自体、我社の信用を貶めるのではないか。かと言って販売をやめたら、後から「何勝手に販売取りやめてるんだ!」と上から怒られるかもしれない。ここはとりあえず予定とおりにやってしまって、あとで対応を考えればいいのではないのか。・・・などといろいろ考えますよね。

こういうときに何を最優先に考えるのか。どう決断するのか。

知っていることで自信を持って行動に移すことができることもあると思います。正解がないからこそ、よりベターな選択ができるようになるためのヒントが、この本の中にいろいろ転がっている気がします。

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