もしものときのための自転車用携帯空気入れGIYO GM-71をレビュー

GIYO GM-71 携帯用マイクロフロアポンプ
GM-71
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あくまで転ばぬ先の杖として。普段のメンテナンス用にはおすすめできない。

自転車で遠出するときに怖いのがパンクです。パンクした時には、タイヤチューブを交換してしまうのがセオリーだそうです。というのも、出先でパッチを使って応急処置なんて、やろうと思ってもなかなかできません。

そして、パンクに備えようと思ったらチューブだけ用意しても意味がありません。タイヤに空気を入れないと自転車は走らないので、携帯できる空気入れも無くてはならないアイテムです。

この空気入れは小型で携帯性に優れており、自転車に取り付けるための台座もついているので、まさにパンク対策にうってつけの商品でしょう。

自転車への取り付け

私は写真のとおり、自転車のフレームにネジでとりつけました。自転車によっては、フレームにそのようなネジ受けがなかったり、そもそも取り付ける場所がないかもしれません。そういった場合には、この商品にタイラップ(プラスチック製の結束バンドみたいなやつ)が付属しているので、それを使ってフレームに固定することができます。

マジックテープのバンドは、台座を取り付けるためのものではなく、携帯ポンプが台座から落ちないように固定するものだと思います。特に私は台座を下向きに取り付けているせいで、マジックテープで固定してやらないとポンプが走行中に落下してしまいます。落としてはじめて「ああ、あのマジックテープで固定するんだな」と気づきました・・・。

本当に空気が入るのか・・・?

実物はかなり小さく、本当にこんなもので空気が充填できるのか疑わしいくらいです。あまりに不安だったので、実際に空気が入れられるのか試してみました。

バルブとの接続部分が安っぽい作りです。普段使っている空気入れが、バルブときっちり接続されるタイプなので、余計にそう感じるのかもしれません。バルブに取り付けてみたものの、ちゃんとハマっているのかよく分かりません。しっかり押し込もうとすると、すごい勢いでバルブから空気が抜けていきます。いろいろ試行錯誤してみると、どうもそんなに押し付けないでもちゃんと空気は入るようでした。ポンプをシャコシャコしているうちに、ようやく空気が入っていく感触が得られました。

エアゲージもついてはいますが、細かな調整はできないと思っていた方がいいでしょう。ポンプをバルブから取り外す際に、タイヤから空気がブシュッと抜けるので・・・。

ポンプ自体が小さいことから、ワンプッシュで送れる空気の量が少ないので、タイヤに0から空気を入れようと思うとかなりしんどいと思います。

あくまで携帯用

このサイズで空気圧計がついているのはすごいですが、あくまで携帯用と割り切ることが必要でしょう。普段のメンテナンスのための空気入れとしてはちょっと使えないと思います。

空気は問題なく入れられるし、バルブも米・英・仏式に対応しているしエアゲージまでついているのだから、もう空気入れはこれ一本でいいよねと考える人もいるかもしれません。でも、悪いことはいわないので、自宅では別途ちゃんとした空気入れを用意しておくべきです。

スポーツタイプの自転車のタイヤは、空気圧が割と高めで、乗っているとすぐに空気圧が下がってきます。乗らなくても下がっていきます。いくら毎日乗るとしても、乗る前に空気を入れ直す必要が出てくるのです。ママチャリのように月に1回でいいや、なんていう話ではありません。

それなりの頻度で空気を入れなければいけない。しかもタイヤが大きいので、入れる空気の量もかなり多い。それを携帯ポンプで入れようとするのは無謀です。面倒くさくてたまりません。

「空気入れるのが面倒くさいから自転車乗るの止めよ」ってなってしまっては元も子もありません。

転ばぬ先の杖

私は自転車に乗って、結構いろいろなトラブルに遭っています。自転車から転がり落ちて怪我をしたのは2回。うち1回は自転車から投げ出されて空中で1回転しました。我ながらよく生きていたなと思います。

パンクも1回、しかもかなり遠出をしている最中に経験しています。その経験から、パンク対策を用意していない状態での遠乗りなんて絶対にしたくありません。ルンルン気分で遠出していた時に遭遇するパンクの絶望感は忘れられません

この商品の、自転車に空気を入れる製品としての性能は、はっきり言って不便なレベルです。しかし、これには「持ち運びできる」という、代えようのない絶対的なメリットがあります。

不便だと思うのは、自宅でもっと便利な空気入れが側にあるからそう思うのであって、出先ではこれほど頼りになる存在はありません。転ばぬ先の杖として、自転車に備え付けておくととても心強いでしょう。

余談:タイヤの適正空気圧は?

タイヤの側面を確認してみると、適正空気圧の範囲が書いてあると思います。

私の自転車のタイヤは(3.5-5.9bar 350 – 590 kpa)となっています。空気圧は高ければ高いほうがいいと思って、6.5barくらい入れて乗り回していたら、気づいたらパンクしていました。以来適正圧をきちんと厳守するようになりました。

サイクルベースあさひのサイトは、自転車初心者向けの情報も充実しているので、勉強になります。

サイクルベースあさひ タイヤの空気圧について

余談その2

ちなみにパンク対策は空気入れだけでは不十分なので、別途予備のタイヤチューブ、チューブ交換のためのタイヤレバーなどを用意しましょう。

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