PlayStationMove ナビゲーションコントローラをSurface PRO2の左手デバイスとして使ってみた感想

PlayStationMove ナビゲーションコントローラ
CECH-ZCS1J
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コンパクトでSurface用の左手デバイスとしてちょうどよい。限定的ながらBluetooth接続も可能。

Surface PRO 2でお絵描きをするのに、ショートカットボタンがないと厳しいです。キャンバス移動・回転・拡大縮小は、タッチ操作でなんとかなるのですが、ツールの切り替えなどは手間です。

たとえばSurfaceのペンは消しゴムが使いづらいのです。ペンの後ろ側を消しゴムとして使うことができますが、シャーペンの蓋のごとく真四角なものだから、非常に使いづらい。消しゴムと鉛筆の切り替えをスムーズにするためにも、ショートカットデバイスはどうしても欲しいところです。

左手用ソフトウェアキーボードもある

touchkeyというWindows8用の左手ソフトウェアキーボードがありますが、私には合いませんでした非常に押しづらく誤爆もひどいので、左手用デバイスを探すことにしました。

すでにRazer Nostromoを所有してはいるのですが、Surfaceと一緒に持ち運ぶには大きすぎます。それに、Surface本体を左手で抱えるようにして持ちながら絵を描くので、そのような使い方に合致したものがいいなと思いました。

その点、PS3のナビゲーションコントローラーはちょうどよいサイズで、Surfaceを抱えつつ左手が活用できそうなので購入することにしたのです。

小さくて軽い

何と言っても非常に小さくとても軽いので、Surfaceのお供にもってこいなところがいいです。

PS3ナビゲーションコントローラ 大きさ比較

私の使っているマウスと同じくらいの大きさ。

ボタン数は少ないのですが(アナログスティック、十字キー、◯ボタン、☓ボタン、スティックの裏側に2つ)、タッチ操作でカバーできる部分が多いので、ボタンが少なくとも問題はないでしょう。PSボタンもありますが、これはどうも電源ボタンのような扱いらしく、ショートカットの割り当てはできませんでした。

Bluetoothによる無線接続も可能です(制約があるため、お勧めしませんが)。

USBケーブルは付属していない

この製品はUSBケーブルを使ってパソコンと繋ぎますが、USBケーブルは付属していません

PS3ナビゲーションコントローラ コネクタ形状

コネクタの形状はこんなやつなので、別途用意しよう。

Surfaceで使えるようにするまでの道のり

ナビゲーションコントローラーをSurfaceに単純につなげるだけでは使えません。まずはパソコンにゲームパッドとして認識させることから始めることになります。さまざまなトラブルが想定されるため、必ず作業前に復元ポイントを作成しよう。

ナビコンを使えるようにする方法には、MotionJoyというソフトウェアを使うか、Xinput Wrapper for windowsというソフトウェアを使うかですが、個人的には後者をオススメします

MotionJoyではアナログスティックを認識させるために、使うたびに1ステップ操作が必要になります。さらにパソコンに認識させるためのソフトウェアを起動するたびに、ブラウザが立ち上がってくることもあって、ちょっと面倒臭いです。その点Xinput Wrapper for Windowsは、ナビゲーションコントローラを繋ぎさえすればゲームパッドとして認識されるので、手間が少なくて済みます。

そこで以下は、Xinput Wrapper for windowsを使って認識させる方法を説明します。

下準備

Microsoftから次のソフトウェアをダウンロードしてインストール。

ナビコンをSurfaceに接続する

自動的にドライバが認識されインストールされます(ただしそのままでは使えません)。

Xinput Wrapper for windowsを用意

Xinput Wrapper for windowsをダウンロード。

7zという拡張子ですが、WinRAR等の展開できるソフトウェアを使って展開します。

展開してできた[ScpServer]フォルダを、[C:¥Program Files¥Scarlet.Crush Productions]というフォルダを作って、その中へ入れます(フォルダ名は別に何でもいい)。

Xinput Wrapper for windowsをインストール

[ScpServer] → [bin]フォルダにある、[ScpDriver.exe]を実行してインストール。

この際注意して欲しいのは、[Force install]のチェックを必ず外すこと。デフォルトではついてないはずですが、[Force Install]してしまうとBluetoothのドライバを上書きしてしまいます。

[Bluetooth Driver]のチェックも外しておいた方がいいでしょう(チェックをつけていても上書きはされないはずなので大丈夫だとは思いますが)。

もしWindows8/8.1以外のOSに入れようとしている場合は、別途Xbox 360 Controller Driversというものが必要になります。Windows8もしくは8.1の場合はこれは必要ありません。

とりあえず以上の手順を踏めば、SurfaceにUSBケーブルでナビコンを繋げることにより、ゲームパッドとして認識されるようになります。

JoyToKeyでショートカットの設定

ナビコンがゲームパッドとして認識されれば、後はJoyToKeyというソフトウェアを使って、ゲームパッドのボタンをキーボード入力に変換すればいいです。

ちなみに、キーボードのボタンを割り当てる場合、ハードウェアキーボードがないと設定できないキーがあるので注意が必要です。EnterとかBackspaceはソフトウェアキーボードを使っても割り当てることができましたが、Aキーなどはソフトウェアキーボードでは無理でした。

どうしてもBluetooth接続したい方へ

ナビコンはBluetoothに対応しているので、Surfaceにワイヤレス接続できたら素敵です。私もそう思って試行錯誤して1日潰した結果、ワイヤレス接続することに成功しましたが、すぐにUSBケーブル接続に戻しました(復元ポイントを使って元に戻した)。

Bluetooth接続はお勧めできません。なぜならSurface内蔵のBluetoothアダプタを、ナビコン専用にしなければならないからです。

ナビコンを無線接続するためには、Surafceで他のBluetooth機器を使うことを諦めなければならないのです。別途Bluetoothのアダプタを用意し、そのアダプタを生贄に捧げればSurfaceの内蔵アダプタは使えますが、そこまでするのであれば素直にUSBケーブルで繋いで使った方が楽だと思います

それでもBluetoothで無線接続したいという人は、復元ポイントを作ってから次の作業をどうぞ。

  1. 配布サイトからtoolsをダウンロード。
  2. 展開して中にある[zadig]というフォルダを、[C:¥Program Files¥Scarlet.Crush Productions¥ScpServer¥bin]にコピー。
  3. [zadig]フォルダにある[zadig.exe]を実行。
  4. メニューの[Device] → [Load Priset] → [Bluetooth.cfg]を開く。
  5. メニューの[Options] → [List All Devices]を選択し、ドロップダウンリストからBluetoothアダプタを選択する。
  6. [Replace Driver]をクリックして終了。

配布サイトに説明は全部書いてあるので、そのとおりにやればできました。ただし本当にお勧めしません

この方法はBluetoothのドライバを、強制的にナビコン専用のUSBコネクタへと書き換えてしまうようなもので、元に戻すにはシステムを復元するしかありません制約が大きすぎるので、素直にUSBコネクタで使うのがいいと思います。その方が反応もいいだろうし、電池切れの心配をする必要もなくてすみます。

普通にBluetoothで接続できたらどんなに神デバイスであったことだろうか。それを考えると残念でなりませんが、その点を差し引いても充分に便利なデバイスです。

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