思ったよりよいできだった聖剣伝説3リメイク

体験版をやってこれはいい感じかもしれないと思って、私にしては珍しく予約注文してしまった聖剣伝説3のリメイク版。とりあえず一周クリアしたので感想を書いてみることにする。

戦闘バランスの改善

SFC版の聖剣伝説3は、戦闘面に関してはかなりピーキーなバランスをしていた。回避不可能の全体攻撃をザコ敵がいきなり使ってきたり、こちらの全体必殺技や魔法にカウンターで全体攻撃を放ってきたりと、わりと理不尽な仕様があった。このアオリをうけて魔法キャラであるアンジェラは不遇な扱いを受けていたのだが、リメイク版ではめちゃくちゃ強くなっていた。

序盤の敵が投げてくる回避不能のダーツ。こういった攻撃がすべて回避できるようになったのが大きい。攻撃範囲が示され避けることができるのだ。SFC版では操作不能・回避不能の攻撃が、すべてそういった扱いになっている。これはよい改善だと思った。

その代わりに空を飛んでる敵に攻撃するには、ジャンプ攻撃をしなくてはならなくなった。そういう意味では手放しで喜べるわけではないのだけれど。

SFC版で嫌な敵、忍者系・ナイト系・獣人系・魔道士系の敵はこちらの操作に割り込まなくなったという点で普通の敵に成り下がった。代わりにそこまで驚異とは思っていなかった敵がうっとうしくなっている。主にスーパーアーマーを持ってる上に攻撃しながら移動する敵がいやらしい敵となった。ユニコーンヘッド系・クロウラー系・バレッタ系がそれにあたる。あとは空を飛んでいる敵は、パーティ編成によってはめんどくさいだろう。

ちなみに体験版だとボスが弱いと感じたかもしれない。私は弱いと感じた。しかしそれは最初のボスだけなので安心してほしい。ボス戦の歯ごたえはしっかりあるので¹。

魔法が強い

とにかく魔法が強い。遠距離から複数の敵を巻き込め、さらに威力も高いときたもんだ。終盤は完全にエインシャントゲーになっていた。

アンジェラといえばSFC版ではデススペルで全体攻撃してくる敵を安全に倒すかかりとしていれるキャラだったのに。アビリティのセットアップによってはボスすら瞬殺してしまう。1周目でこのバランス崩壊具合はもうちょっとなんとかしたほうが良かったのではと思うくらいだ。

アンジェラ好きにとってはうれしい改善ではあるけれど、あまりに強すぎてアビリティのセットアップは縛ったほうがいいかもしれない。魔法ダメージをアップさせるアビリティを全部積むと、追加ボスすらエインシャント数発で倒せてしまう。

不満点

とはいえ不満点がないわけではないのだけれど、どれも重箱の隅を突くようなものばかりである。

1. カメラ操作でズーム操作がない
2. ロックオン機能が使いづらい
3. 曜日が切り替わるたびに演出が入るのがうっとうしい
4. 会話を○ボタンで飛ばすと演出すら中途半端にスキップされる

体験版でめんどくさいと思っていたダッシュについては、発売日当日のアップデートで解消された。曜日切り替わりの演出カットは設定でなんとかできるようにアップデートされると嬉しいなと思う。

カメラ周りの設定が唯一の不満点といえなくもない。が、強いてあげればというレベルの話なので、我慢できないレベルではない。

よいリメイク

総合的にはかなりよくできたリメイクだと思う。「3Dでリメイクなんてとんでもない」と私は最初は思っていたのだけれど、やってみるとそんな懸念は吹き飛んだ。

オリジナル版はつい最近に聖剣伝説コレクションを買って何周もやっていた。思い出補正だけで語っているわけではない。オリジナルのよいところは活かしつつ、理不尽な部分や面倒くさい部分をいい感じに調整してあると思う。

オリジナル版ではクラスチェンジが醍醐味なのに、普通に進めているとレベルが足らなくてクラスチェンジができない。相当頑張ってレベル上げに勤しまないとクラスチェンジできなかったのが、リメイク版では普通に進めるだけでも最初の風の回廊でクラスチェンジできるレベルに到達できるだろう。これは普通にありがたかった。もっともクラス3への転職はあいかわらず？？？の種が必要で、1周目ではレベルは足りてるのに転職できなかったが²。

3Dになって画面酔いで辛いとかはあるのだけど、SFC版とどちらで遊びたいかと問われたら私はリメイクを選ぶ。それくらい総合的にはよい調整がされていると思う。

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