快適な無音作業環境を求めて、メガネ着用者でも不快感の少ないWH-1000XM3を買ってみた

Sony ワイヤレスノイズキャンセリングステレオヘッドセット
WH-1000XM3
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完全無音はさすがに無理だが、それでも快適な作業環境が得られた。

私は聴覚過敏なのかもしれない。集中しているときにちょっとした雑音が入ってくると、そっちに気を取られていらいらしてしまうのである。「うるさいな、静かにしろよ」と直接言うこともできず、かといって我慢もできずイライラする時間を過ごすことがあった。その時間作業に集中できていない。

耳栓を買ってみたりもしたのだが、つけていると耳が痛いし、痛い割に雑音はまだ聞こえてくる。そして我慢の限界を迎えてようやく「そうだ、ノイズキャンセリングヘッドホン使えばいいんじゃないか」と思うに至ったのである。

買うからにはちゃんとしたものがほしい。ノイズキャンセリング機能がしっかりしているのはMustであるが、それだけでは足りない。重要なのは、ずっとつけていても不快感がないかということである。

特に私はメガネ着用者である。メガネをかけている上からさらにヘッドホンを付けて、それでもなお着用に耐えられるものでなければならない。といってもそんなものは実際に着用してみないと分からないので、軽くネットで調べたところSonyのWH-1000XM3がいいという情報を見かけたので、喫緊の課題であったこともあって購入したのである。

遮音性能はばっちり

恥ずかしながら、私ははじめてヘッドホンに4万円も出すことになった。我ながらよく出したなと思うくらいには思い切った買い物である。しかし、部屋を防音室にリフォームすることを考えれば安い買い物である。そう思うことにする。

まずもっとも重要な遮音性能であるが、こちらはなかなかの性能である。まずヘッドホンをかけただけでかなり外音がシャットアウトされる。ヘッドホン自体の電源を入れない(ノイズキャンセリング機能が動いていない)状態であっても、小さな雑音ならこれだけでかなり軽減される。さらに電源を入れてノイズキャンセリング機能をオンにすれば、快適な無音空間を得ることができる。

さすがに完全無音というわけにはいかない。下校時刻の小学生たちの元気な声、家の外を走るトラックの音。そういったものまで完全にシャットアウトしてくれるわけではない。だがそれらもだいぶ遠くから聞こえる感じになるので、集中力をざわつかせるほどの音ではなくなる。

完全無音がほしければさらに耳栓をつけるという手もあって、実際に試してみた。耳栓までつけるとさらに外の音は聞こえなくなっていくが、耳栓の違和感が気になってしまい、そっちが集中力を削ぐ結果になりかねない。

このワイヤレスヘッドホンだけでもかなりの性能があるので、遮音性能はばっちりと言ってよいと思う。

外音取り込み機能

このヘッドホンには面白い機能があって、右手でイヤーマフ部分を覆うと外の音を取り込むモードに一時的に切り替わる。いちいちヘッドホンを外さなくても外の音を取り込むことができるので、とっさに会話が必要になったときなどに便利である。

こういったヘッドホンを外出先で使うとき、買い物時に店員さんとの会話時にヘッドホンを覆って会話するシーンで使うといったところだろうか。たぶん、相手はヘッドホン外せよと思っているはずである。

面白いなと思って最初のうちは使っていたけれど、本当に会話するときはヘッドホン外したほうが早いのでそのうち使わなくなった。

24時間つけられますか?

さて、遮音性能については充分であったが、では装着性はどうだろうか。このあたりは個人差もあるだろうから、参考程度に聞いてほしい。

まずメガネを着用していていても大丈夫かという問題である。こちらは問題ない。このヘッドホンのイヤーパッドは弾力性がかなりあるので、遮音性が高い割にメガネのツルが押さえつけられて痛い、なんてことは起こらない。その点ではメガネ着用者にとても優しいと思う。

では24時間つけられますかと聞かれると、こちらの答えは私はノーだ。やっぱりこのヘッドホンをつけないですむならつけないでいたい。

理由は、耳の上端部分がイヤーマフに押さえつけられて痛くなってくるからだ。ただ、痛くなってくると言っても安物のヘッドホンをつけるときと比べると、痛くなるまでの時間は段違いに遅い。このノイズキャンセリングヘッドホンの方がずっと長くつけていられる。しかし、それでもやっぱり耳の上端が徐々に痛くなってくる。

ただこれは、もうちょっとヘッドホンを上側で装着するようにしたら改善するかもしれない。頭の部分の締め付けとの天秤になってくるが、このあたりは調整でなんとかなる問題かもしれない。

いずれにせよ、何もつけていない状態に比べたら異物があるわけだから、やっぱり気にはなってしまう。24時間ずっとつけていられるかというと、さすがにそれは無理である。ただ、24時間は無理でも、作業時間中ずっとつけていられる程度の快適さはある。

まだ夏場を迎えていないので、ムレに関してはまだ良くわからない。外したときにイヤーパッドの下半分くらいが装着後に皮脂でテカっているのが気になるが、これは汗で濡れているというわけではなく単に皮脂が付着しているだけだろう。特にムレて気になるという感じはない。

めんどくさいところ

このヘッドホンは設定が専用アプリをインストールしたスマホからしかできない。設定と言っても、バッテリ残量を確認するとか自動電源OFFの時間を調整するとか、大した設定項目はないのだけれど。

この設定をするためだけにスマホに専用アプリをインストールし、スマホとBluetoothでペアリングして接続して設定を行うのはちょっと面倒くさい。まあ頻繁に設定を変える必要のあるものはないに等しいので、一度だけの作業と思えばそう苦痛ではない。

個人的に自動電源OFFは使わないように設定したほうがよいと思う。というのも、そうしておけばヘッドホンを装着してノイズキャンセリング機能だけ有効にした状態で使えるからだ。Bluetoothで通信しない分、バッテリが長持ちすると思う。

ちなみにバッテリ残量は、ヘッドホンの電源ボタンを押せばヘッドホン自体がお知らせしてくれる1

バッテリについて

バッテリは連続稼働30時間程度らしいが、これが数値以上にもつ印象である。特に普段はBluetoothで接続せずに使っているせいかもしれないが、数日充電しなくても大丈夫なくらいだ。

バッテリの充電は今どきらしくUSB-Cでの充電になる。

ただ、充電しながら使うことはどうやらできないようだ。USBケーブルが邪魔でつけていようとは思わないけれど、充電しながら電源を入れてBluetoothで接続して音楽を聞く、なんて使い方は無理だ。

バッテリがなくなっても有線で接続すればヘッドホンとしては利用できる。さすがにノイズキャンセリング機能などは働かないが。

Bluetooth接続

Bluetooth接続についてはこちらの製品は非常にシンプルである。ヘッドホンの電源をいれると、最後に接続していたデバイスに自動的につながる。

複数のデバイスで接続設定をすることは当然できる。私の場合はMacとAndroidスマホとiPadの3つのデバイスでペアリング設定をしている。ただ、これらの接続をヘッドホン側から自動的に切り替えるような機能はない。接続を切り替えたい場合は、各機器側を操作してヘッドホンと接続するようになる。

これをめんどうくさいととるか、シンプルととるかは人それぞれだろう。個人的にはシンプルで気に入っている。

まとめ

高いだけあってパッケージングからヘッドホン自体の作りまで、しっかりとしていてびっくりした。さすが4万円しただけのことはある。

遮音性能はしっかりしているし、装着感はそこまで気にならない。

不意な雑音に集中力を乱されることも少なくなり、確実に作業効率が上がった。「うるさいなあ」とイライラしてる間にこういう製品さっさと買ってればよかったと後悔するほどである。

防音用のイヤーマフなど、他の選択肢も考えなかったわけではない。値段的にはそちらのほうが圧倒的にお手軽であるが、一方で確実な遮音性が得られるか、長時間つけていられるかはわからない。しかもイヤーマフだけで完全無音は無理だろう。

一方でこちらのヘッドホンは最悪気になる音が入り込んでくるような状態に陥ったとしても、パソコンなりとBluetoothで接続して音楽を流せばよいのである。それにマイクもついているので、ビデオチャットやスマホで通話など、用途も広い。その広い用途のために結構な出費を強いられるわけだが、その価格に見合うだけの効果はあると思う。

引き算でしっかりと考えられているのだろう、ヘッドホン本体側には余計なボタンがほとんどないシンプルな構造をしているのもよい。ヘッドホン側にはボタンは2つしかない。電源とノイズキャンセリング機能の切り替えボタンのみだ。かなり思い切った作りだと思うし、実際に最初のうちはちょっと不便さも感じたこともあったけれど、慣れてくると逆にへんにボタンがいっぱいついていないほうが使いやすいと思うようになった。

もっともこれは、私自身が4万も出したのだから買ってよかったと思いたいだけかもしれない。しかしその可能性を差し引いても、いいもの買ったなぁと個人的にはとても満足している。


  1. 英語音声でお知らせするようにしているせいもあって、バッテリーフルチャージと言っているのに残量40%と勘違いしてしまったのもいい思い出である。
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