ケルヒャーのマルチクリーナーOC3を買ってみた

ケルヒャーモバイルマルチクリーナー
OC3
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手軽に使えるのは良いが、洗浄機というよりは散水機のイメージで買ったほうがいいと思う。

高圧洗浄機に憧れがあるのだが、買ったとしてちゃんと使うのかという問題がある。わざわざコンセントに繋いで水道ホースを引っ張り回してまで使うのかと。面倒くさがりな私のことだ、一度使ってそれっきりとかありえそう。

その問題を回避するためにバッテリ式のものをとか、タンク内蔵型のものをとか考える。そのループを繰り返した末にたどり着いたのが、このマルチクリーナーで充分なんじゃないかという結論だった。

これなら気軽に使えるし、高圧洗浄機で何洗うんだとなったときに、これくらいの製品でも充分役に立つのではと思い至ったのだった。

しかし高圧洗浄機の代わりをイメージするのであれば買うのはやめたほうがいいだろう。バッテリ式の散水機といった方が正しい製品だからだ。

水圧よりも使いやすさを優先する

水の勢いで汚れを洗い落とす。ブラシで擦ったりせずとも汚れを吹き飛ばせるのが高圧洗浄機のよいところだ。かわりにセットアップが大変である。ホースやコンセントを引っ張り回す必要があるからだ。

それに高圧の水を放出するということは、使う場所も考えなければならない。水はけの悪いところでやると足元がビチャビチャになる。土の上だと泥だらけになって逆に汚れる。水だけでキレイにできると思えばお手軽そうだが、実際に使うとなると考えることが多いのである。それもあってコンパクトなマルチクリーナーにしてみたわけだ。

結果的にこれは悪くない選択だったと思う。ケルヒャーのマルチクリーナーOC3は非常にコンパクトで、置き場所も困らないのがよい。使うのもタンクに水を入れるだけなので思い立ったらすぐ使える。

これが一般的な高圧洗浄機であれば、セットアップの面倒臭さが勝って倉庫の肥やしとなっていたと思う。

水の勢いと使う量の関係

ただしそうした機動性を優先したがため、水圧は推して知るべしといったところ。水道水の約2倍ということだが、最初の印象は「ああこんなもんか」と少しがっかりした。

網戸のホコリ汚れを落とすのは充分。ただし標準でついているワイドノズルから出る水の幅はそんなに広くない。そのため網戸を掃除するのに何度も往復させる必要がある。結果サッシ周りがかなり水浸しになる。

車の洗車に使うのはバケツに水くんでぶちまけるよりは便利という程度ではないだろうか。窓ガラスの土埃を洗い流すくらいなら大丈夫だろう。ただしこびりついた汚れ系はこのマルチクリーナーの水圧で洗い流すのは無理だろう。また水浸しになるので使ったあとの水切りに一手間かかる。

風呂掃除には役に立たない。洗剤等で洗ったあと、風呂場のシャワーで洗い流すよりは楽になるかもしれない。別売りの直噴ノズルを使えばまた違うかもしれないが、水だけできれいになるかもとか考えているのであれば、その考えは捨てたほうがいい。

とにかく、非力な割に水浸しになるなというのが正直な感想だ。

ちなみにエアコンプレッサー+エンジンクリーナーを持っていてこれで水洗いをしたこともあるが、こちらは水の圧力はそこそこ強いし、水の消費量も少ない。もちろん空気圧で水を吹き飛ばしているのだから違って当然ではある。しかしその感覚を持っていたので、マルチクリーナーの方は水の勢いの割にまわりが水浸しになるばかりであまり汚れ取れないなというのが正直な感想だ。

とはいえちゃんと表面のホコリ・土汚れは洗い流せている。ただあくまで洗い流すのがメインで、汚れを落とすには別途ブラシでこするなりしないと厳しいと思う。さらには洗い終わったあと周りが水浸しになるのも頭に入れておいたほうがいいだろう。

唯一これは便利だと思ったのは、散水に使うときだろうか。焚き火の後始末とか、花の水やりとかだ。これらは水圧があまり高くないのが逆にメリットとなっている。標準のノズルならかなり距離を離せば広範囲に柔らかく水をまくことができる。1mも離せばいい感じに水を広範囲に撒ける。

給水回数が多くなるのがネック

使っていると水浸しになると書いたが、それはそれだけ水の使用量が多いということである。

タンクには4リットルの水が入るが、これがすぐになくなる。正確に測ったわけではないが、1分くらいでタンクの水を使い果たすくらいの感覚だ。当然出しっぱなしで使うわけではないので1分も持たないわけではないが、それでもかなり早くなくなるという印象がある。

別売りのパーツで水道の蛇口と直接接続する部品が売られているが、こちらは試していない。そもそもホースで動きを制限されるのを嫌って買ったOC3なので、水道直結してまで使おうとは思わない。とはいえ、給水の頻度が多いのはわりと面倒くさく感じる。

バッテリに関しては気にならない。というよりタンクの水があっという間に無くなるので、給水の頻度のほうが多すぎてバッテリが空になるまで使うことがない。バッテリが空になるまで使おうと思ったら、何回給水させられる羽目になるのかわからない。

なんなら使い終わったあと充電せずに、次回の掃除のときに使ってもまだ大丈夫くらいのイメージがある。

その他

私が購入した時期はちょうどリニューアル版の新モデルとの切り替えタイミングだった。買ったのは旧モデルになる。今から買うならあえて旧モデルを選ぶ必要はないだろう。旧モデルはタンクの蓋がすんなり閉まらず腹立たしいから新モデルを買ったほうがいいと思う。ただし新モデルを使ったことがないからそのあたりが改善されているかは知らないけれど。

あとは別売りの直噴ノズルは一緒に買っておくといいと思う。ちょっと高いけど、利便性は上がるので持っておいて損はない。

直噴ノズルを使うと水圧は強力になる。また一点集中になるので窓サッシなどの掃除をする際に重宝する。小さい部品なので本体とタンクの間に収納できる。

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