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デロンギのオイルヒーターを試してみた

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デロンギ オイルヒーター
HJ0812
電気代は気になるものの、音がしない空気を汚さないというメリットはオンリーワン

やはり音がしない、空気を汚さないというメリットは何者にも代え難く、満足度は非常に高い。

問題は、そのメリットがランニングコスト(電気代)が高い、即効性がない(部屋があたたまるまで時間がかかる)というデメリットを上回るかどうかというところだろう。

購入にあたっては、事前に設置場所についてよくよく検討しておく必要があることを念頭に置いておきたい。

それはオイルヒーターが暖房力を発揮できるよう効果的な場所に設置できるかどうか、そしてそこに設置した場合にオイルヒーター専用のコンセントを用意できるかということだ。

効果的な場所

詳しくは公式サイトを見てほしい。

冷気の侵入口となる窓などの前に設置し、部屋に入ってくる冷気をシャットアウトするような形にオイルヒーターを配置するのがよいそうである。これは逆に言うと、オイルヒーターは侵入してくる冷気に負ける程度の暖房力であることを意味する。

内部のオイルを温めて、部屋全体をじわじわと温める製品なので、部屋に冷気がぐんぐん入ってくるような場所だと真価を発揮できない。木造で断熱材も入っていないような部屋には向かないということである。

ちなみに私の使っている部屋は木造で6畳弱の広さであるが、入ってくる隙間風対策をしなければ効果を実感できなかった。ドアの隙間から入ってくる冷気の冷たさで、まるで部屋が温もっているように感じなかったのである。

モヘアシールを使って窓の隙間、ドアの隙間を埋める作業をしてはじめて部屋が温もっているという実感が得られた。

洋間ならまだましなのだろうが、和室で使おうと思っている場合は特に、障子の隙間を事前に塞ぐなどして隙間風が入ってこないように工夫しておかなければならない。

私の部屋は断熱材などまったく入っていない部屋なので、隙間風対策をしてもなお部屋の温度があたたまるまでかなり時間がかかり(20分かけて1度上がるかどうかという速さ)、また運転を止めるとすぐに冷えてしまう(1時間も経つと元の冷たい部屋に戻ってしまう)。

そして設置場所だが、最初は冷気の侵入口(部屋のドアの手前)においていたが、今は部屋の真ん中に置いている。部屋全体が温もるよりも、少しでもオイルヒーター自体の温もりを自分の位置に近づけた方が暖かく感じるからである。設置場所は実際に運用してみて工夫するのがいいだろう。

その際に困るのが、コンセントの問題である。この製品自体のコンセントは2mと比較的長いのだが、タコ足配線不可なため取り回しが難しい。

タコ足配線不可なのは、消費電力が高く(私の買ったモデルであれば1200W)、コンセントの賄える電力のほぼギリギリまで消費してしまうからである。他の電化製品と併用すると、ブレーカーが落ちるおそれがある。ましてやタコ足配線などしようものなら、延長ケーブルが加熱して火災に至るおそれすらある。だからタコ足配線はするなということだ。

このコンセントの問題は思ったより深刻で、いざ買ってみたものの運用できなかったなんてオチにならないよう、予めしっかり考えておきたい。

私はエアコン用のコンセントにとりつけている。延長ケーブルはつけるなということだったが、それを律儀に守ると天井近くにあるエアコン用コンセントに届かないので、作業用の延長コードを買って繋いでいる。

屋外用を買ったのは、屋外用のほうが丈夫だろうからと思っただけで、正直普通の延長コードで良かったんじゃないかと思わなくもない。さすがにこの作業用ケーブルは太さもかなりのものなので、逆に取り回ししにくいかもしれない。

短時間使用には向かない

使ってみて思ったのは、このオイルヒーターは長時間運用してこそ効果があるものだということだ。

ちょっと1時間部屋で作業するからそのための暖房器具を探しているというのであれば、オイルヒーターは考慮に入れないほうが良い。そのような用途であれば、石油を使うストーブやファンヒーターを選んだ方がお得だろうし、暖房効果も高いはず。オイルヒーターの魅力は持続性にあると思うので、部屋の温もりをキープしてなんぼのものだと思う。

部屋が暖かくなるまでにかなり時間を要するし、そこに一番電気代がかかるので、断続的に運用すると電気代ばかり高く付いて、そのくせ部屋が暖かくなるまで時間がかかるという踏んだり蹴ったり状態になってしまう。

他の暖房器具との検討

石油ストーブ・ファンヒーター

部屋が暖かくなるまでにかかる時間は圧倒的にストーブ・ファンヒーターに軍配があがる。

ランニングコストはおそらく灯油の方が安くつくのではないかと思う。そもそも本体の値段からして1万円以上の差があるので、運用コスト・導入コストを考えるとオイルヒーターは高い買い物だろう。

空気を汚さない(換気不要)、給油の手間が要らないという点はオイルヒーターの魅力ではあるが、大抵の場合でストーブを買っておいたほうが無難ではないかと思う。

ハロゲンヒーター

使用する電気代の観点ではほぼ同じではないだろうか。

ハロゲンヒーターは当たっている場所しか暖かくならないが、オイルヒーターは部屋全体を温めるという違いがある。ただし、手っ取り早く暖を取るならハロゲンヒーターの方が圧倒的に優位である。

ただハロゲンヒーターは電磁波の影響がありそうな気がして、パソコンなどの電子機器の近くであまり使いたくないという偏見が私にはあるので、その点で考慮に入れなかった。(本当に影響があるのかどうかは知らない)

エアコン

部屋全体を温める、換気不要という観点であれば、エアコンで暖房をかけた方が効率的だと思う。エアコンの方が圧倒的に早く部屋全体が暖かくなる。

長時間運転を考えるとオイルヒーターに分があるかもしれない。

一方エアコンの運転は、室外機の音と振動が生じる。私の部屋は2階にあるので、屋根の上にとりつけてある室外機がやかましい。オイルヒーターは無音なので、この点ではオイルヒーターの圧勝。

暖房力の弱さは気になっているものの、まるで音も振動も発しないオイルヒーターのほうが作業するのにはちょうどいいと思っている。

ただ、オイルヒーターのランニングコストがどの程度のものなのかまだ実感が無いので(運用をはじめてまだ電気代の請求が来ていないタイミングのため)、電気代を見てこの考えがひっくり返るかもしれない。

特定条件下では理想的な暖房器具となる

  • 冷気の入り込んでこない気密性の高い部屋
  • 蓄熱性のある部屋

この条件があれば、オイルヒーターは効果的であろう。ただ、日本の家屋でこの条件を満たせる部屋は、新築物件などでもない限りなかなかないのではないだろうか。

それらの条件がなくとも、ある程度大目に見れば使えなくもない。暖かくなるまで時間がかかるところに眼をつぶれば問題ない。この点は、長時間運用することでカバーできるだろう。

また、私の部屋ではオイルヒーターだけでは気温が15度程度までしか上がらない。私の部屋は冬はクソ寒く夏は蒸し焼き状態な部屋なので、オイルヒーターで温めていても常に外気で冷やされ続けている。だからファンヒーターを使っていたときと比べて部屋の気温は確実に低い。

一方で、ちょっと寒いけど我慢できなくもないくらいの温度であり、部屋の温度計がさす温度よりは体感では温く感じている。逆に暖かくなりすぎて眠くなったりしないので、作業をするのにはちょうどいいのではないかとも思っている。

空気を汚さず静かであるというのは魅力的なのだが、そもそも暖房器具として部屋を暖められなければ意味がない。その暖房効果がきちんと得られるかどうかは、部屋の条件に左右されるので、購入するのであればよくよく事前に検討しておくことが大切だと思う。

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