部屋に防音工事を施した話(前編)- 壁の破壊と防音シート -

遮音シート 大建工業 940SS [GB03053] 940×10m
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遮音シート単体では全く効果がなかった。

いい加減我慢の限界だったので、この部屋で生活するようになって3年ではあるが、部屋の壁を破壊することにした。防音工事である。

今回は前後編に分けて部屋の防音工事をした話をしようと思う。ちなみに効果はほとんどなかったといっていいと思う。少しマシになったと思うが、根本的な解決には至っていないのが正直なところだ。

施工の仕方によって変わるだろうから、参考程度に聞いてほしい。素人が防音対策工事をやってみた紆余曲折の話を。

壁の破壊

とにかく音が気になる。部屋の隣がトイレなのだが、家人がトイレを使う度にその音がダダ漏れなのである。これが不快でたまらない。

うちは持ち家なので原状回復の問題は関係ない。そこでまずは壁を破壊することにした。破壊するとは書いたが本当に破壊するわけではない。既存の石膏ボードを取り外してその内側に詰め物をしてやれば改善するだろうという考えだ。

普通は断熱材なり入れているはずだが、多分この壁は入っていない。ビスピッチも適当なのでそんな丁寧な仕事がなされているとは思わない。ビスピッチは下地探して探り当てた。

仮に断熱材などが入ったといたとして、それならそれで防音シートを追加してやろうと考えていた。何よりこの壁の裏がいったいどうなっているのか、実際に自分の目で確かめてみたかったのだ。

壁紙を剥がし、巾木も取り外し、ビスを抜いていく。それで外れるだろうと考えていたのだが、現実にはそうはいかない。パテで隙間が埋まっているので、それも剥がさないといけない。最初はカッターやナイフを使って剥がしていたのだが、時間がかかって仕方がない。

電動ツールの力を借りねばやってられんということで、マルチツールをつかってパテ剥がし。というよりむしろ石膏ボードの切開作業を行った。

部屋に舞う粉塵は、こんなこともあろうかと用意していた背負式集塵機を使った。

完全に吸いきれなかったけれど、これのおかげで部屋がホコリだらけになる事態は避けられたと思う。

この作戦は無理だ

そうこうして石膏ボードを分離させたところでこのまま作業していても、非破壊で壁を外すのは無理だと気づく。天井裏に隠れてる箇所がビス止めされている。

ここで取れる手段としてはいくつかあるが、

  1. 天井も剥がす
  2. 天井下の位置で石膏ボードを横に切って外す
  3. 天井裏に潜り込んでビスだけ外してなんとかする
  4. 諦める

である。

とはいえ部屋での生活もあることから、天井を剥がすことは無理である。天井裏に潜り込んでビスを外すのも、あまりに大掛かりすぎる。

横に切り開くのはちょっと考えた。実際パテの部分のみならず石膏ボード自体を切っている部分もあるし、横に切り開くのも変わらないのではと思う。

ここまで来たからには引き返すわけには行かないというのが普段の私だが、いい加減疲れていた。石膏ボードを非破壊で外すという当初目的も、壁に切込みを入れてる時点で破壊しているという状態。壁裏がどうなっているか確かめたかったが、ここで撤退の判断を下す。・・・もっと早く撤退してればと思わなくもない。

ビスを戻して切り込みをいれた箇所と合わせてパテで埋めていく作業に移った。

お好み焼きの生地を作る要領で、板にパテを出して中央に水を貯めるようにしながら練って作った。バケツで作るのもやったけれど、パテが取り出しづらくて失敗だった。後片付けもすごい手間なので、板の上で練るのがいいと思う。

遮音シートを石膏ボードの上から貼る

パテで表面を補修したあとは遮音シートを貼り付けた。本来なら壁裏につける予定だったが仕方がない。

シートは丸まった状態ではクソ重たかったけれど、切って貼る分には1人でもギリギリなんとかなる重さである。私が買ったシートはかなり薄い。

貼り付けにはパネルを貼り付けるための両面テープを仮止めに使い、ビスを打って止めることにした。ビスは工夫しないと貫通してしまうので力加減はいい感じに抑える。

だがしかし、そんなシートを貼っただけではまるで防音の効果はなく、相変わらずトイレの音は筒抜けだった。ドアにも貼り付けたが、こちらも効果はまるでない。その上かなりゴムの匂いがきつく、表面をむき出しの遮音シートのままにしておくのはかなり厳しい。

やはり遮音シートを貼るのであれば、表面処理も合わせて考えないといけない。また、4000円程度の遮音シートでは、防音の観点からは大した効果が得られない。少なくとも音が気になって仕方がないという人の悩みを解消するような効果はないということが分かったことが教訓として得られただけだった。

仕上げについては、後編に続く。

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