Surface PRO 2にWindows10をクリーンインストールした話
Surface PRO2にWindows10をクリーンインストールしました。工場出荷状態にリセットしてからWindows10にアップグレードしたのではなく、直接Windows10をインストールして初期化したということです。
以前からユーザーフォルダが日本語で作成されてしまっていることに不満を持っていて、いつかは直したいなぁと思っていたのです。Windows10に無料でアップグレードできるこの機会を逃すわけにはいきません。
調べてみるとWindows10のクリーンインストールは可能なようなので挑戦してみました。結論からいうと、若干のつまづきポイントはありはしましたが、基本的にはスムーズにクリーンインストールができました。
事前の準備
まずは必要なデータをバックアップしましょう。多分これが一番面倒くさい作業です。でした。ドキュメントのデータをバックアップして持って行くと、割とスムーズに移行できた気がします。
Windows10へのアップグレード
バックアップが済んだらSurface PRO2をWindows10にアップグレードしましょう。これはWindows10のクリーンインストールには、アップグレード後のプロダクトキーが必要となるからです。Windows10へアップグレードするとプロダクトキーが変わってしまうので、一度アップグレードでWindows10にしてやる必要があります。
Windows10にアップグレードしたあとで、プロダクトキーを確認します。確認のためにはWindows Product Key Viewerを使いました。
インストールメディアの準備
Windows10のクリーンインストールのためには4GB以上のUSBメモリが必要です。DVDを使ってインストールするより、USBメモリを使ったほうが楽だと思います。
https://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows10からツールをダウンロードしてきます。Surface PRO2の場合、64ビットバージョンをダウンロードします。
ツールを実行したら、「他のPC用にインストールメディアを作る」を選びます。エディションはWindows10 Proの64ビットで作成します。
クリーンインストール
Surface PRO2をUSBメディアからブートできるように設定を変更します。
まずボリュームアップキーを押しながら電源を入れます。Secure Boot Controlを選んでDisableに変更し、Exit Setupを選び端末を再起動させます。こうするとSuraface起動時に表示されるロゴの背景が赤くなります。
この設定ができたら、Windows10のインストールメディアと化したUSBメモリをSurfaceに接続し、今度はボリュームダウンキーを押しながら電源を入れます。
なかなかUSBからブートしてくれなくて、何度もやり直しました。
USBメモリから起動できたら、後は画面の流れにしたがってWindows10をインストールすればOKです。ちなみに、クリーンインストールを行うためにはハードディスクのフォーマットが必要になりますが、フォーマットするドライブを間違えないように気を付けましょう。Windowsがインストールされている、一番容量の大きいパーティションを選びます。
インストール後のハマリポイント
Windows Updateがうまくいかない
システムファームウェアの更新 – 2015/07/23エラー 0x80200056というエラーが発生して、システムファームウェアが更新されませんでした。デバイスマネージャを確認すると、注意マークがついたデバイスが他のデバイスのところに4つ表示されていました(PCIシンプル通信コントローラ、SMバスコントローラ、不明なデバイス、不明なデバイス)。
これはWindows Updateの詳細オプションで、「Windowsの更新時に他のMicrosoft製品の更新プログラムも入手します」にチェックを入れたら解消しました。
この現象はWindows10インストール時に、プライバシーの設定で「〜を送信します」というような項目を、ほとんどオフにしたせいで生じたのかもしれません。
WiFiの手動設定
私の自宅では、無線LANのSSIDを隠蔽して運用しています。無線LANに接続する際はSSIDを手動で指定して設定する必要があります。しかし、Windows10での設定の仕方が分からず困りました。
ネットワークと共有センター→新しい接続またはネットワークのセットアップ→ワイヤレスネットワークに手動で接続します、を選ぶことで手動設定ができます。この際、「ブロードキャストを行っていない場合でも接続する」にチェックが必要になります(SSIDを隠蔽している場合)。
Cintiq13HDのセットアップは楽になってた
Surface PRO2を買ったばかりのときに、Cintiq13HDを使えるようにするのにえらい苦労した記憶がありますが、Windows10をインストールした後のセットアップは驚くほど楽に終わりました。Cintiqをつないで、ワコムのサイトからダウンロードしてきたWindows10用ドライバをインストールしたらすんなりと使えました。
この作業は絶対にハマリポイントだと思っていただけに、嬉しい誤算でした。
Officeの再インストール
Surface PRO2にはOfficeがプリインストールされています。しかし当然ながら、Windows10をクリーンインストールするとOfficeはその中に含まれていません。
Windows10のクリーンインストールを行ったらOfficeは諦めないといけないのか・・・。Officeの存在をすっかり忘れていてちょっと焦りました。
結論からいうと、プロダクトキーさえちゃんと保管していれば大丈夫でした。ここのページでプロダクトキーを入力すると、Officeをダウンロードすることができます。
Windows10をクリーンインストールしても、Surface PRO2にOfficeをインストールすることは可能ですのでご安心を。
勝手にスリープから復帰する
Windows10アップグレード前は、パソコンから離れる際はシャットダウンするのではなく、Surface PRO2の電源ボタンを押してスリープさせていました。しかしWindows10にしてからというもの、スリープさせても勝手に復帰してることがしばしばあって困っていました(パスワード入力画面になってる)。
ネットで調べるといろいろ対策はあるようですが、どれを試してもうまくいきません。
デバイスマネージャを立ち上げてネットワークアダプタを表示させたところ、「このデバイスで、コンピュータのスタンバイ状態を解除できるようにする」にはチェックが入っていません。しかし、そのすぐ上にある「電力の節約のために、コンピュータでこのデバイスの電源をオフにできるようにする」にはチェックが入っています。スリープ復帰とは関係ないよなと思いつつもこれのチェックを外してみたところ、確証はもてませんがパソコンが勝手にスリープから復帰しなくなったように思います。
思いますというのは、これを変更する前でも必ずスリープから復帰してたわけではないので、たまたま症状が出ていないのかよくわからないからです。
イベントビューアを確認しても、スリープからの復帰イベントの原因は「不明」となっているので、ネットワークアダプタのせいで復帰しているのかも定かではありません。ですが、もしかしたらこれが原因かもしれませんので、お困りの方は一度試してみてはいかがでしょうか。
<追記>
やっぱりこれだけでは症状は改善しませんでした。最終的にはUSBルートハブなどのUSB周りからのスリープ復帰を受け付けないようにしてみました。スリープ復帰時にこれは普通に使う方法だったので封じたくはありませんでした。イベントビューアを見る限りUSBまわりが悪いとは思えませんでしたが、一応ためしてみることにしました。これでしばらく様子見です。
<再追記>
勝手にスリープから復帰するのは、Surface PRO2ドッキングステーションのLANが壊れていたせいかもしれません。(Windows10アップデートした時期あたりから調子が悪くなり、今では完全に壊れてしまった)
これはWindows10へのアップグレードによる影響ではありません。Windows10の再インストールをやった後では発生していないので、おそらくハードウェア的な問題だったものと思われます。
PS3 Navigation Controller
Navigation Controllerをインストールした話が過去記事にあるのですが、Windows10で同じようにやったらうまく認識してくれませんでした。
使うドライバはXinputWrapperというもので一緒なのですが、オリジナル版は更新が止まっており、有志の方が開発を引き継いでいるようです。GitHubで公開されているバージョンを利用したら使えるようになりました。
オリジナル版でもそのまま使えている人はいるみたいですが、全然認識してくれないという方は、GitHubのバージョンを試してみるとうまくいくかもしれません。
参考サイト
【改善】無償アップグレード版のWindows 10をもう少しだけ簡単にクリーンインストールする方法
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