本当の勇気は「弱さ」を認めることをレビュー
何の気なしに読んでみたら、つい最近読んだ「嫌われる勇気」でも扱われていた、アドラーの心理学に通ずるところがあって面白かったです。
周りからどう評価されるかばかり気にするあまりに、がんじがらめになってうまく行動できない。バカにされたり、批判されたりするのが怖くて何もできないでいる。そこから脱出するにはありのままの自分を受け入れることから始めようというような話です。
失敗や批判を恐れて何もできない、そんな人に読んでもらいたい本かもしれません。
悩みが解決できるかは分かりませんが、何かしらのヒントは掴めるのではないでしょうか。
私は、「嫌われる勇気」を「どうすれば弱いままの自分を肯定できるのか」がよく理解できませんでした。ですが、この本からそのヒントを受け取れたような気がします。
手放しで「ハラショーハラショー」と絶賛できる内容だとは言いませんが、それでも、読めば何かしら感じるところがあると思います。
とりあえず雰囲気だけ掴みたいなら、TEDトークでの著者のプレゼンを見るのもいいかもしれません。
弱さを隠す生き方は辛い
自分の中の弱さを認めたくなくて、それを隠し通そうとするのは辛い生き方です。隠すために人と距離をとったり、時には近づかれないように攻撃したり。それでも人との繋がりは欲しくてたまらず、自分を偽ってでも繋がろうとする。
そんな歪んだ生き方ではなく、ありのままの自分を認めて、傷つくことを恐れない生き方を本書は提唱しています。
冒頭と、そして最後にルーズベルトの言葉、「競技場に立つ人」からの一節を引用しています。
ただ批判するだけの人に価値はない。強い人のつまづきを指摘し、やり手ならもっとうまくできたはずだとあげつらうだけの人には。称賛に値するのは、実際に競技場に立ち、埃と汗と血にまみれながらも勇敢に戦う人だ。
人間だから批判されたり否定されたら傷つきます。だから弱さを隠して傷つかないようにすることを選択してしまう。でもそれはとても疲れる生き方です。
だから大切なのは傷つかないようにすることではなく、傷ついた状態からいかに回復するかということなんだと思います。
先のルーズベルトの言葉にあるように、真に耳を傾けるべきは外野からのヤジではなく、自分と同じ土俵に立つものの言葉なのだと考えることもその1つでしょう。信頼できる人、家族や恋人の共感もその1つでしょう。
そんな信頼の置ける人を見つけるためにも、弱い自分を認めてさらけ出すことが大事です。そして誰かにわかってほしいなら、まず自分が分かってやる必要があります。それが自分を認めることなんだと思います。
いうは易し・・・ですが、この本には実行するためのヒントが散りばめられていると思います。
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