40代から始めるピアノ カシオの電子キーボードCT-X700

カシオ(CASIO)電子キーボード CT-X700
CT-X700
starstarstarstar_borderstar_border
生産終了品の旧モデル、上位モデルではあるがインターフェースが古臭い。もっとシンプルでも良かったかも。

40代から始めるピアノである。ぶっちゃけ今更感がしないでもないが、なにか楽器を始めたいと思ったのである。

かのプロ格闘ゲーマー、ウメハラもベースをはじめた動画をみて触発されたという面もある。同年代で奇しくも同じような理由で楽器を始めるところに共感を覚えて、思い切ってやってみることにした。もっともあちらは100万超えのベースだから比べるのもおこがましいけど。

値段はまるっきり違うけれど、はじめてみて2ヶ月。私にしては珍しいことに続けれている。

どの楽器にするか

楽器を始めるとして、一体何を始めればいいだろうか。そこから私は悩むことになる。

第一本命はドラムだった。楽器を始めるならドラムがやってみたい。

しかしドラムではそれ単体では音楽を奏でたという感覚がないのではないかという懸念があった。誰かとセッションしてはじめて曲を演奏している感が味わえそう。

音楽を始めるといっても、セッションを前提とするのはなんか違うかなと思う。結果的にセッションするのと、最初からセッション前提は違うと思ったという話である。

ということは単体で曲を奏でるということになるわけで、そうなるとピアノかなあという感じでピアノにした。正確には電子キーボードであってピアノではないのだけど、ピアノということで今後は読み替えて欲しい。(電子キーボードと打つのはめんどくさい)

ちなみに音楽をはじめるにあたり、楽譜は読めない(今も読めない)。

楽譜も読めないのにピアノできるのかという話だが、割となんとかなる。音ゲーのように場所で分かるようにしてくれるアプリ(Synthesia)がある。あとはピアノ自体にナビゲーションがついていて、どの鍵盤を押さえればいいか表示してくれる機能があったりする。それらの手段を使って形から入り、繰り返しひいて指の形を覚えていけばよいのだ。

Synthesiaは有料だけど音ゲーから入ってピアノやってみたい人は使ってみてはどうだろうか。MIDIを別途用意する必要があるが、まさに音ゲー感覚で練習できていいと思う。ただし指番号が割り振られていないため、どの指でひけばいいかわからないのが玉に瑕。

CT-X700

電子キーボードを買うことに決めた。予算は2万円くらいで行くことにした。これくらいなら、最悪途中で飽きても許容範囲内かなと思った。

それくらいの予算で考えると、エントリーモデルということになる。だが型落ち生産終了品の上位モデルが安く売られていたのでそれを買うことにした。あとでもっと機能のよいものが欲しくなるかもしれないので、エントリーモデルの値段でちょっといい機能がついているからお得だと思った。

決め手は曲をパソコンから転送できることと、タッチフィードバック機能がついていることだ。

パソコンから曲を転送できることを重視して買ったものの、転送は基本的に使うのがめんどうくさくてないものと思ったほうがいい。というのも型落ちだからか、ソフトウェアが非常に古臭い。専用ソフトウェアでしか転送できないのだ。再生するのも手間だし1回転送したけどもう使うことはないだろう。Synthesiaで再生したほうがよっぽどマシである。

タッチフィードバック機能は、どうなんだろう。本物のピアノなら強弱がつくんだろうけれど、電子キーボードだとどうしてもエミュレートしているから、最初は酷く戸惑った。初心者的にはついてないほうがよいのかもしれないなんて、最初は思った。本当にいらないならタッチフィードバック機能をオフにすればよいだけの話ではある。

はじめは鍵盤を押すのもかなり力を入れて押さないと音がならない(今は慣れてなんとも思わなくなったが)。こればっかりは本物のピアノを私はしらないので、なんともいえない。まあないよりはあったほうがいいのは間違いない。

そして生産終了品であるからなのか、インターフェースが全体的に古臭い。USBケーブルでパソコンやiPadと接続ができるが、規格がUSB Type-Bである。一昔前のプリンタを繋ぐケーブルである。別途購入しなければならなかった。(iPadとつなぐのにさらにUSB-Cの変換コネクタが必要である)

イヤホンジャックも普通のイヤホンがささらない。ちょっと太い変換コネクタを買わなければならなかった。音楽やる人なら持ってるのかもしれないけれども。

その他いろいろな機能がついているけど、いろいろありすぎてまったく使いこなせていない。電子キーボードなのでいろんな音源で使えたりするけど、今のところデフォルトの音でしか使っていない。なんかドラムの音とか鳴らせて面白いなあと一番最初にいじってそれっきりである。

内蔵曲もやたらと多いけれど、宝の持ち腐れ状態だ。やたらメニューが多いが、使いこなせる気がしない。

譜面からがんばってMIDIを作ってみたりしたけれど、曲によっては電子キーボードでは鍵盤数が足らずにひくことができなかった。ゼノブレイドのBGMのピアノアレンジとかは範囲内では演奏できなかった。そこらへんはピアノではないので、なんでも演奏できるわけではない。

ひけるようになったか

買ってから2ヶ月ほどたったが、とりあえず「らららコッペパン」は、つまりながらではあるがひけるようになった。アニメらきすたのBGMである。

ちゃんと両手で演奏している。最初は「こんなのできるわけねえ」と思っていたのだが、続けていたらだんだん慣れてきた。音ゲーと同じで、ある日いきなりできるようになるのである。どの鍵盤を押さえるかとか気にしなくてよくなったときに、ブレイクスルーが訪れた気がする。

左と右でリズムが違うのだけど、なんかできるようになった。通してやるとスムーズとは言い難いけれど、まあなんとかできている。1ヶ月も練習しているとそれなりにひけるようになるものだ。

今は並行して内蔵曲でも練習している。

Synthesiaも買ったし、なにか自分の好きな曲を練習しようかと思ったけれど、曲を探すのが手間すぎて内蔵曲でやることにした。MIDIで楽曲を手に入れないといけないためだ。それにSynthesiaを立ち上げるのも面倒くさい。手間のかからない方法で地味に続けている。

1日30分ほどではあるが、ほぼ毎日触れているのが上達への道かもしれない。

母曰く、パソコンのキーボードをタッチタイピングで入力できるのが関係しているのではということだが、そういうものだろうか。

楽譜は最初にも書いたが、まるで読めない。さすがにドの位置は分かるのだけど、毎回そこから五線譜をドレミファソラシドと辿っていかないと音がわからない。さらに音階がわかったとして、鍵盤の方もドレミファ・・・と辿らないと音がわからない。それでもなんとかなるものだ。

今練習している曲は転調があるのだけど、転調を意識せずに押すキーを覚えている。キーを覚えているというか、どの指で抑えていくかという形で覚えている。

そのうち楽譜を理解できる日がくるかもしれないと思うものの、楽譜を見ながら演奏ができない。一応楽譜は立てているのだけど、鍵盤の方を見ていないとまだ無理だなあ。楽譜を見ようとすると今いるところがわからなくなってしまうし、暗譜した指の動きを再現しているとそっちに集中してしまう。

趣味というより老化対策

そんな感じでピアノの練習は続けられている。

音楽を演奏したいという気持ちはあるものの、原動力はそれではない。指先の訓練のためというのが目的なのだ。

40代になってからというものの、体の衰えを感じるようになってきた。ピアノを始めたのはその対策の一環でもある。

指先の練習であればパソコンのキーボード入力で賄えるのではと思うかもしれない。だが、それとはまた違った訓練になっていると思う。パソコンばかりやっているから衰えを感じたこともある。単なるプラシーボかもしれないけれど、ピアノの練習を始めてからキーボードを扱う指先の動きがスムーズになっているような気もする。

これが細かい手先の作業をするときにはまた違うんだけれど。細かいネジを掴む、電子部品をピンセットでつまむ。そういう細かい作業をするときはプルプル震えて思うように動かなかったりするが。

単に老化対策で指先の訓練をするよりかは、音楽を演奏するという方向性で楽しみながら訓練できるといいのではと思う。曲が演奏できるようになると楽しくなってくるし。

新しい曲ややりたい曲があるなら、それを探してみるもよし。メインでMIDIダウンロードサービスを利用することになるとは思う。有料な上に私がほしい曲があるとは限らないけれど、ピアノ用のMIDIがヤマハのサイトで公開されているので探してみるのも手かもしれない。

40代でもはじめられる

私はピアノをだったが、新たに楽器をはじめるのも悪くない。今まで無縁のジャンルに挑戦するだけあって、何かと新鮮である。ピアニストになりたいわけではないので気楽にできてよい。誰に聞かせるでもなく、一人黙々と練習する感じも悪くない。

せっかくやるのだから、人前で演奏する機会をもってみたいとこの先思うかもしれないけれど、まあ今のところないかな。完全に自分との戦いで、引けたら楽しいというところに今いる。一番楽しい時期なのかも。

いずれ耳コピとか手を出してみたいなとか思いつつ、今日も無理のない範囲で続けるのである。

Amazonのほしいものリストを公開しています。仕事で欲しいもの、単なる趣味としてほしいもの、リフレッシュのために欲しいものなどを登録しています。 寄贈いただけると泣いて喜びます。大したお礼はできませんが、よりよい情報発信へのモチベーションに繋がりますので、ご検討いただければ幸いです。