センスは知識からはじまる

センスは知識からはじまる
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センスは論理的に磨くことができるのだ

タイトルがすべてを表している本で、この本を読むと「私にはセンスが無いから無理だ」なんていえなくなる。言ってしまうと負けだと思うようになる、そんな本だ。

センスというと「感覚的なものである」というイメージがある。生まれ持ったもので、センスがない人はどうしようもないという印象がある。たとえば、私はデザイン(アプリの見た目だとかWebサイトのデザインだとか)のセンスがないと思っていて、努力しようが改善されないと思っていた節がある。センスに対してそんな認識を持っている人はきっと多いだろう。

確かにセンスは数値で表せるような絶対的なものではない。感覚的なものであることは疑いようがない。だが、天性の才能がなければどうしようもないものではないのだ、ということがこの本の趣旨だろう。

デザインは直感的なもの、才能のある人だからこそできるものという先入観を、丁寧に打ち壊してくれる良書だと思う。

センスがないというのは、ものの良し悪しを判断する基準がないということ。つまりインプットが足りていない状態なのだという。

センスを磨くことは、知識をインプットすることである。大量のインプットを行うことにより、よいもの・悪いものを学ぶことに他ならない。良し悪しを判断する基準が分かるということは、よいものを判断できるということで、それが「センスがよい」ということになる。

ここで希望を持てるのが、センスはあくまで論理的に磨いていくことができるということだろう。

たとえば歴史を紐解いてみるとか、技法を学んでみるとか、理論を調べてみるとか。その分野におけるセオリーを知ることで、あくまで論理的に学んでいくことができるのだという点は、センスを磨くことに対して希望の光を見せてくれるような気がする。

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